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□ 旅する音楽 南北アメリカ編     1 2




Antonio Carlos Jobim
『Wave』(1967)

多くの人と同様、最初に触れたブラジル音楽はジョビンだった。ジャズやポップスとは違う宙に浮いたような独特のメロディとコード進行は実にミラクル。「いまさらボサノヴァなんて」という流行りモノ好きの声は無視して、至福の旋律に酔いしれよう。




Sergio Mendes
『Brasileiro』(1992)

セルジオ・メンデスと言えば、アメリカナイズされた軟弱なボサノヴァという印象が強いが、自らのルーツを掘り下げたこの作品は実に力強い。才人カルリーニョス・ブラウンから奇人エルメート・パスコアルまでを束ねたブラジリアン・サウンドの見本市。




Milton Nascimento / Lo Borges
『Clube Da Esquina』(1972)

初めてミルトンの音楽を聴いたときは仰天した。ブラジルではなく宇宙から来た音楽じゃないかと思ったくらいスケール感が違う。トニーニョ・オルタ、ロー・ボルジス、そしてミルトン・ナシメント。ミナスジェライスは絶対に天空とつながっている。




Bajofondo Tango Club
『Bajofondo Tango Club』(2002)

網タイツのおみ足がまぶしいジャケットは、アルゼンチン・タンゴの新たな道標。タンゴは定年後の趣味にするものではなく、元来は不良の音楽であることを再確認。四つ打ちにバンドネオンという斬新かつロマンティシズム溢れる世界。




Victor Jara
『Antologia Musical』(2001)

1973年にチリの軍事政権によるクーデターで惨殺されたシンガー・ソングライター。とても反体制的とは思えない優しい歌声が逆に涙を誘う。現在、ピノチェト元大統領は痴呆症で車椅子生活らしいが、ビクトル・ハラは天国でどう思っているのだろうか。




Los Amigos Invisibles
『The Venezuelan Zunga Son Vol.1』(2002)

デヴィッド・バーンに見出され、世界的に人気者となったロス・アミーゴス・インビシブレス。ファンクもロックもラテンも一緒くたにした独特のサウンドは、猥雑ながらクールで日本人好み。例えていうならベネズエラのクレイジーケンバンドか。




Various Artists
『Carnival Sketch Of Trinidad』(2002)

カリブに浮かぶトリニダード・トバゴといえば、陽気なカリプソ。そして忘れちゃいけないのが、ドラム缶で作ったスティール・パン。本作は、毎年盛大に行われるカーニヴァルのドキュメントで、パン制作や練習風景なども収録されている。




Marc Anthony
『From The Beginning』(1999)

そう、このマーク・アンソニーこそジェニファー・ロペスを射止めた世界の声。ニューヨーク在住プエルトリカンである彼は、英語とスペイン語を使い分けサルサのリズムに乗ってスター街道まっしぐら。ラテン乗りでセニョリータを口説きたいなら必聴。




Carlton And The Shoes
『Love Me Forever』(1976)

ジャマイカン・ロック・ステディの名盤にして極上の楽園音楽。やわらかくグルーヴするリズムと、スウィート・ソウルに影響を受けたと思しき甘いコーラスに、暑い陽射しも忘れてうっとり。海辺でビールとカールトン。何も言うことはないです。




Yusa
『Yusa』(2002)

にわかに盛り上がったキューバ音楽だけど、芳醇なる音楽の宝庫だけに奥が深い。サルサやソンもいいけど、このジューサのようにアコースティック・ギターを爪弾くシンガー・ソングライターも味わい深い。キューバは年寄りだけではないのだ。



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